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マインドフルネスの祭典『Wisdom2.0Japan』とは?【W2Jインタビューvol.1】

2021.06.24

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コロナウイルス感染症により世界中の人々の暮らしや働き方は一変しました。
先行きが見えづらいこの時代、将来への不安や日々のストレスに晒されている方も多いのではないでしょうか。

そんな中、メンタルを良好に保つメソッドとして学校、職場、医療現場に「マインドフルネス」を取り入れる人が増えてきました。
「マインドフルネス」とは、「今この瞬間に注意を向けている状態」を指します。

元々は仏教の教えに根ざした思想ですが、ここ数十年で科学的に心身への有用性が認められてきたことで、その宗教色は薄れています。
スティーブ・ジョブズ氏をはじめ、多くのトップビジネスパーソンやアスリートが実践していることでも話題になりつつあります。

マインドフルネスイベントとしては世界最大のカンファレンスである『Wisdom2.0』の日本版を立ち上げた荻野淳也が『Wisdom2.0Japan』を語ります。

サンフランシスコで産声を上げたマインドフルネスの祭典

『Wisdom2.0』とは、2009年から毎年開催されているデジタル化社会との融合を提案する世界最大のマインドフルネスをテーマにしたカンファレンスです。
2014年には、世界20カ国から3,000人を超える参加者が開催地であるアメリカのサンフランシスコへと足を運びました。

登壇者には、Google、Facebook、LinkedIn、スターバックスといった企業のCEOや組織開発、人材開発の責任者から、科学者、医師、国会議員、ソーシャルイノベーター、僧侶、アーティストなど、幅広い著名人が参加しており、「マインドフルネス界のTED」とも言われています。

2020年、日本で初めてWisdom2.0が開催される

そんな『Wisdom2.0』が日本で開催されたのは、新型コロナウイルスが世界的なニュースとなった2020年でした。
荻野は、「どうしてもWisdom2.0を日本で開催したい」と決意し、日本人女性初のSIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ|Googleが開発したリーダーシッププログラム)の認定講師である木蔵シャフェ君子と共同創設者として『Wisdom2.0Japan』を立ち上げることになります。

当記事は、2021年の10月2日〜3日に第二回目が開催される『Wisdom2.0Japan』について荻野が語ったものを文字に起こしたものです。

マインドフルネスとの出会い

「マインドフルネス」と出会ったのは2004年です。
当時、私は某ベンチャー企業の企画経営部門のトップとして業務に携わっていたのですが、1日20時間近く働く毎日が続き、極度のストレスから燃え尽き症候群になる寸前でした。

そんなときに、友人に誘われ何気なくヨガのレッスンに参加し、生まれて初めて瞑想を行いました。
すると、今ここに意識を向けたことで未来への不安から解放され、頭も心も一気にリフレッシュされたことに衝撃を受けました。
その後、「すべてのビジネスパーソンが、かつての私のように忙しさで自分を見失ったりすることなく、健康で幸せに、自分の大切な人たちと生きるお手伝いがしたい」と願い、マインドフルネスを普及するための組織を立ち上げました。

Wisdom2.0を知った経緯

それから年月が経ち、2013年にGoogleのリーダーシッププログラムである『SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)』がパブリックプログラムとして公開されたことを機にサンフランシスコへ足を運びました。

そこで偶然出会ったイベントの参加者が『Wisdom2.0』の存在を教えてくれ、翌年2014年の2月にまた、サンフランシスコへ飛ぶことになります。

初めてのWisdom2.0で感じたこと

一番印象的だったのは、サンフランシスコの大きなホールに、世界中のビジネスパーソンや科学者、大学教授など約3,000人が集まり、一緒に瞑想するという光景でした。
イベント自体のクールなデザインや何千人もの人たちが静かに坐っているその様が「最高にカッコいい!」と大きなカルチャーショックを受けました。

そして現地で、アメリカの禅僧であり医療人類学者のジョアン・ハリファックス老師ともお話しする機会に恵まれ、ますます「超カッコいい!」と思い(笑)、ぜひ日本でも開催したいという強い思いが芽生えました。(写真:ジョアン・ハリファックス博士と荻野淳也|BUSINESS INSIDER)

2020年、日本で初めてWisdom2.0を開催して得た気づき

昨年の10月に開催したWisdom 2.0Japanの参加者からは、「今はまだ言葉にできないけれど、衝撃を受けました」ということを言ってもらえることが多く、とても嬉しい気持ちになりました。
つまりそれは、僕が2014年にサンフランシスコで味わった言葉を超えた衝撃や感動を日本でも皆さんと一緒に創り出せたということです。

比較的大規模な国際カンファレンスイベントにも関わらず、スタッフ同士の心理的な安全性が高かったのも嬉しかった。
それはひとえに、Wisdom 2.0創設者であるソレン・ゴードハマー氏が築いてこられたWidom2.0ならではのコミュニティの在り方だと思います。
スタッフ間の良い雰囲気が、きっとスピーカーや参加者の皆さんにも伝わったのではないでしょうか。

2021年の開催までにWisdom2.0の世界観に触れられる機会

チケット購入者限定のプレイベントの開催だけでなく、Facebook、Twitter、メールマガジンなどでも随時情報を発信できればと思っています。
このnoteでも積極的に情報を配信して参りますので、ぜひフォローのほどよろしくお願いします!

2021年のWisdom2.0Japanのテーマ「NEW HOPE」について

今の日本は、コロナが収まりきらないままオリンピック開催を迎えることになったり、経済的に困窮する人たちが増えていたりしていますが、政府の対応は一貫性のあるものであるとは言えない。多くの人にとってほんとうに苦しい状況であると思います。

ただ、混乱のときほど、「どんな希望をもつか」「どんなビジョンを描くか」を考えること。そしてそれを発信することは人類全体が前に進んでいく上でとても大切だと思っています。
それは「元の生活に完全に戻る」とか、「また日本は経済成長できる」というよりも、「新しいパラダイム」「新しい生き方」「新しい世界」(=NEW HOPE)を個々人が選ぶ過渡期にいると言えるのではないでしょうか。

これからは誰かがリーダーになる時代ではなく、みんながリーダーになる時代だと思います。
今年の『Wisdom2.0Japan』は、みんなにとってのNEW HOPEを発見し、それぞれが素晴らしい一歩を踏み出せるきっかけになれればと願っています。

さいごに

これから、社会を構成する一人ひとりが、いかに新しい希望(NEW HOPE)を見出してアクションしてゆくのかが2030年以降の世界を創ってゆくと思います。
そのヒントやきっかけになるものを『Wisdom2.0Japan』を通して提供できればこの上ない喜びです。

デザイン / 編集:Hidekuni Yano

※noteより転載
元記事:https://note.com/w2j/n/nf355aa25cda4